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技術コラム

【粒子法】Vol.42 攪拌シミュレーションの計算効率化

2025年09月09日

はじめに

・製品開発で重要なシミュレーションは、リアルな再現ができる一方、計算に時間がかかるのが難点です。「早く、かつ信頼できる結果が欲しい」というニーズは常に存在します。
・本コラムでは、ディスクタービンの撹拌シミュレーションを例に、計算の高速化と解析精度の両立について4つケースを比較検討しました。



解析対象・解析条件




解析目的

・計算時間を短縮するには、シミュレーションで扱う粒子を大きく(粗く)するのが簡単ですが、その分、解析の精度が低下します。
・今回は、特定の領域だけ粒子を細かくする「可変解像度機能」を使用しました。計算の高速化と解析精度の両立する可変領域の設定方法を明らかにすることを目的とします。



解析ケース

・ケース①:3mm粒子(左上)
・ケース②:6mm粒子(左下)
・ケース③:翼付近3mm粒子(右上)
・ケース④:翼・バッフル付近3mm(右下)





結果アニメーション



・3mm粒子を黄色、6mm粒子を灰色で示しています。
・ケース①:左上、ケース②:左下、ケース③:右上、ケース④:右下



結果評価

・撹拌翼に生じるトルクの時系列データを示します。



・各ケースの計算の速度スケール、粒子数、2-5秒までのトルクの平均、標準偏差を示します。



・計算時間への影響
 ・各ケースの計算速度スケールは、基準となるケース②を1とした場合の相対的な結果です。
 ・計算速度スケールは、① 、③、④ 、② の順に速くなりました。


・解析精度への影響(トルクの評価)
 ・次に、解析精度の指標として、ミキサーの回転に必要な力(トルク)を比較しました。
 ・トルク平均は4ケースいずれも同程度、トルク標準偏差は、② 、④、 ③ 、① の順に大きくなりました。



まとめ

・計算速度と精度はトレードオフであり、空間解像度(粒子径)を高くすると計算速度が低くなり、空間解像度を低くすると計算速度が高くなります。
・可変解像度機能は、このトレードオフを解決する有効な手段です。重要な領域のみを詳細化することで、計算コストを抑えつつ信頼性を高められます
・今回の撹拌シミュレーションでは、撹拌翼付近のみ高解像度にすることで、計算速度と、精度を両立した計算を行うことができました。


[From H. Yazawa]



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