【粒子法】Vol.47 石の水切り
はじめに
皆さんは河原で「水切り」に熱中したことはありませんか? 大きすぎず、小さすぎない平らな石を選び抜き、手首のスナップを利かせて水面ギリギリへと投げる。上手な人が投げれば、石はまるで魔法のように何度も水面を跳ね、波紋を残して遠くまで進んでいきます。
一見シンプルな遊びですが、この現象は「物体と流体の複雑な相互作用」が支配する、流体力学における非常に奥深いテーマです。石が水面に衝突する瞬間の角度、速度、回転が、その後の挙動を大きく左右します。
今回は「石の回転がバウンドの継続性にどのような影響を与えるのか」を、検証してみました。
解析対象・解析条件
解析目的
経験則として知られている「回転をかけるとよく跳ねる」という現象を、アニメーション結果と、石の時刻歴データから評価します。
解析ケース
石のZ軸周りの回転の有無を比較します。
ケース①:回転数0 rpm
ケース②:回転数120 rpm
結果アニメーション
● 斜視図
左:回転数0rpm、右:回転数120rpmの斜視図の結果アニメーションを示します。
● 側面・上面
上:回転数0rpm、下:回転数120rpmの側面・上面の結果アニメーションを示します。
結果評価
● 石の高さ(位置z)
石の速度の時系列データを示します。上からX,Y,Zの速度を示しています。
●石の位置zの時系列データを示します。
・回転 0rpm:0.06sに1回目のバウンド、0.26sの2回目のバウンドで沈みました。
・回転120rpm:0.06、0.26、0.53sで3回バウンド、0.76sの4回目のバウンドで沈みました。
まとめ
今回のシミュレーションから、「初期回転を与えることでジャイロ効果が働き、着水時の姿勢が安定してバウンド回数が増える」ことが示されました。今回は石の初期角度を 5°にしましたが、この角度(迎角)を少し変えるだけでも、水から受ける揚力が変わり、さらなる記録更新が狙えるかもしれません。
[From H. Yazawa]
使用したソフトウェア(Particleworks)
・流体解析ソフトウェアParticleworks(パーティクルワークス)製品ページ
https://www.sbd.jp/products/flow/particleworks.html
第1・第3木曜日配信!
SBDメールマガジンより、
最新の技術コラムをお届けします。
\
Analysis Case
解析事例
Topics
トピックス