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技術コラム

【粒子法】vol.40 3Dスキャンモデルの流体シミュレーションへの活用

2025年07月08日

はじめに

シミュレーションをしたいけど、図面が無くて3Dモデルを作成することが難しい。形状が複雑だからCADで作成できる自信が無い…、なんてことはないでしょうか。今回は、そんなお悩みを解決に導く手段として、3Dスキャナーで読み取った形状モデルを流体シミュレーションソフトで利用する方法についてご紹介します。


解析モデルの準備

今回は、あひるのおもちゃをRevopoint POP 3という3Dスキャナーを用いてSTL形状を作成しました。スキャンデータをよく見ると実物には無い細かい凹凸が確認できますが、あひるの口や帽子の形状などの細かい形状もきれいにとらえることができています。

こちらの形状データを粒子法流体シミュレーションソフトウェアParticleworksにインポートして解析を実施してみました。





解析モデル



解析条件



あひるの密度については、コップ一杯に水を入れた重量、あひるをコップに入れ溢れさせた後の重量差を計測することで体積を求め、密度を算出しました。



解析結果








水桶にあひるを落とした実験動画と解析結果の動画でいずれも、あひるが着水した後、頭の先を残してほとんど水の中に沈みこみ、浮き上がっていく様子が確認できました。

スキャンデータを用いると、計測誤差による意図しない表面の凹凸が解析結果に悪さをするのでは、という疑問をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。Particleworksでは距離関数の格子幅を設定できますので、この設定値を変えることで不要な凹凸形状は計算上無視してしまうことも可能です。

格子幅を2[mm]、1[mm]、0.5[mm]と変えた場合の距離関数を等値面で表示すると図のようになります。格子幅が2[mm]だと、細かい凹凸は均されている様子が確認できます。






図:格子幅と距離関数の等値面表示



おわりに

3Dスキャンデータを利用した粒子法流体シミュレーションの事例をご紹介しました。新しい技術を有効活用して、皆様のシミュレーション利用が促進されれば幸いです。


[From Y.Mizuno]


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