【粒子法】vol.38　SDKによる粉体溶解解析機能

2025年05月12日

機能概要

液体中に粉体が溶解していく現象を解析することができます。また、その際の液体の濃度変化をパッシブスカラーにより評価することができます。
（パッシブスカラー：拡散方程式に基づき、流れによって輸送されるスカラー量のこと。例として、温度や濃度などが挙げられます。）

解析

解析対象は容器、撹拌翼からなるシンプルな撹拌装置になります。予め充填しておいた液体に粉体を投入していき、同時に撹拌を行います。
また、液体はMPS粒子、粉体はDEM粒子によりモデル化しています。

液体に粉体が投入され撹拌が進むと、粉体が溶解していき、粒子径が小さくなっていきます。また、粉体は溶解する際に周囲の液体に成分を受け渡すため、液体のパッシブスカラーは初期値の0から上昇していきます。
この機能を使用することで、撹拌槽内で粉体が解けにくい位置（粒子径が大きい）や、滞留して上手く分散しない位置などを把握することができます。粉体－液体の攪拌・混合で、上手く混ざらない、均一に分散しているのか分からないなど困っている方に役立つ機能ではないでしょうか。

おわりに

今回のコラムではParticleworksによる粉体溶解解析をご紹介しました。SDKによる機能拡張で、標準機能ではできなかった解析を実施できるようになります。
ご興味のある方は、お気軽にご連絡ください。

[From T.Karatsu]

使用ソフトウェア（Particleworks）

・流体解析ソフトウェアParticleworks（パーティクルワークス）製品ページ
https://www.sbd.jp/products/flow/particleworks.html

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