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【流体】熱と流れの不思議vol.9 自然空冷における筐体設置方向による温度変化

2022年03月03日

今回の流体コラムでは、熱流体解析ソフトSimcenter FLOEFDを使用し、自然空冷において、筐体設置方向を変更することによる部品温度への影響を検証します。

解析概要

今回の解析では、密閉筐体内(250㎜×150㎜×60㎜、厚み3㎜)に設置した8枚のチップ(19㎜×13㎜×2.5㎜)の平均温度を評価します。解析パターンとして筐体を平置きにした場合と縦置きにした場合でチップの温度変化を確認します。


 

 
▲図表1 解析ケース①
平置き・通風孔
▲図表2 解析ケース②
縦置き・通風孔


自然対流の計算で筐体が平置きの場合、通風孔に高低差を設けなければ換気が行われないため、通風孔の位置をずらしています。

▲図表3 解析条件

解析結果

〇チップ固体温度・温度上昇 結果

固体平均温度(チップ) 温度上昇平均(環境温度:20℃)
平置き・通風孔 51.2 31.2
縦置き・通風孔 47.6 27.6

▲図表4 解析結果(固体平均温度・温度上昇平均)

結果として発熱体の温度上昇平均は縦置きの方が12%低い結果となりました。

〇通風孔 出口流量 結果

通風孔 出口流量(m3/h)
平置き・通風孔 0.51
縦置き・通風孔 1.40

▲図表5 解析結果(通風孔 出口流量)

まとめ

今回の流体コラムでは自然空冷において、筐体設置方向を変更することによる部品温度への影響を検証しました。解析結果から、縦置きは横置きに比べて温度上昇が12%低減することが分かりました。自然空冷機器は熱源によってあたためられた上部の空気に浮力が発生して、換気が行われます。温まった空気の柱が長いほど浮力が増すため、通風孔には高低差を設けることが必要となります。また、横置きの場合、両サイドの通風孔が同じ高さにあると換気が行われず、部品温度が上昇します。効率よく換気を行うためには解析ケース(平置き・通風孔)のように左右の通風孔に高低差を設けることが重要です。

[From K.Okano]

〇解析条件  
発熱源(チップ毎) 0.4 W
物理特性 重力・ふく射
放射率 0.8
環境温度 20 ℃

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