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【構造最適化】構造最適化の事例紹介 vol.2 軸受の設計改善

設計改善

前回 は軸受けユニットの軽量化について紹介しました。
軽量化ももちろん設計改善の1つですが、今回は軽量化とは異なるアプローチとして、部品の体積は保持したまま最大Mises応力を小さくする設計改善事例をご紹介します。

軸受に作用する Mises 応力の最小化

Fig.1 に、設計改善を施す軸受(形状は Model Mania®を参考)を示します。
この軸受は左側にある穴で固定されており、右側のスロット部に面荷重が作用します。
今回は、Table.1 に示す圧力がスロット部に作用するとして、 体積を維持したまま部品に作用する Mises 応力を最小化できる形状
HiramekiWorks によって求めます。

Fig.1 軸受けユニット( Model Mania® を参考)


Table.1 荷重条件

最適化の条件を以下にまとめます。

目的
部品全体に作用するMises応力を最小にする

制約
部品全体の体積を元の形状から変化させない

製造制約
 ① 型抜き可
 ② Fig.2で示す面の形状は変更しない
 ③ 肉厚の下限値は6 mm

その他の条件
最大反復回数:100回

Fig.2 形状を変更しない面(緑色で示した部分)


それでは結果を見てみましょう。Fig.3 は HiramekiWorks の形状最適化で計算した結果です。
Fig.3 HiramekiWorksで計算した形状最適化の結果(コンターはメッシュの変動量)


Fig.3(a)では、円筒部とスロット部をつなぐ部分の肉厚が変化している様子が確認できますが、Fig.3(b)では、上からは形状がほとんど変わっていない様子がわかります。
前回と異なり、あまり形状が動いていないのは制約条件に体積を元の形状の100%と設定したからです。
では、肝心のMises応力はどのように変わったのかを確認してみます。

(a) 形状最適化前
最大Mises応力:80.166 MPa
(b) 形状最適化後
最大Mises応力:39.008 MPa


Fig.4 Case 1の荷重条件における最適化前後での最大Mises応力


Fig.4に示したように、Case 1の荷重条件では形状最適化前では 80.166 MPaの最大 Mises 応力が局所的に作用しておりましたが、形状最適化後ではMises応力が均質化され、最大値はなんと半分以下の 39.008 MPaまで抑えることができました。
Fig.5に最大Mises応力と質量の推移を示します。

Fig.5 最適化計算中の質量の推移(横軸は最適化計算の回数・縦軸左は部品全体の質量・縦軸右は最大Mises応力)


計算開始時には 379.61 gだった質量は、100回の最適化計算後においても 378.43 gと 質量を約 99.7 % 維持 していることがわかります。
質量を維持している、すなわち形状がほとんど変わっていないにも関わらず、最大 Mises 応力は最適化を行うごとに徐々に小さくなっており、
最終的には半分以下まで抑える ことができています。
従来のKKD(勘・経験・努力)だけではなしえない、シミュレーションを用いることで可能となった『設計改善』の一例をご紹介しました。

計算に使用したモバイルワークステーションのスペックおよび計算時間をTable.2に示しますので、参考にしてください。


Table.2 計算に使用したモバイルワークステーションのスペックと計算時間

次回予告

次回は、形状最適化後のメッシュ形状改善についてご紹介します。

[From K.Takabatake]

Case 1:圧力
荷重条件 スロット部の上面に0.4 MPa
面に垂直下向き
CPU Intel Core i7-9850H @2.60GHz
コア数 6
RAM 16GB
GPU Quadro T1000
計算時間 4 h 32 m 3 s

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