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【構造】有限要素法の脇役シリーズ Vol.2 - 1次元要素について

2019年11月02日

前回は0次元要素として、スカラー要素を紹介しました。今回は、1次元要素です。空間的には2節点間をつなぐ線材となり、力なり熱を伝える要素になります。
構造解析で良く使う以下の要素を紹介します。


1)トラス要素(または、ロッド要素)
軸力のみ伝える要素で回転自由度(モーメント)は伝達できません。
直線棒で2点間を結合しますが、結合部はヒンジ状態で自由に回転できるイメージになります。細長い部材はモーメントに弱いので、わざと結合部を回転できるようにして、モーメントを逃がす構造がしばしば使われます。一つの理想的な軽量構造形式にもなります。


2)バー要素(または、梁要素)
軸力、モーメントも伝える要素で、軸剛性、曲げ剛性、ねじり剛性を持った要素です。直線棒で2点間を結合し、両端を溶接で相手部品に接合するイメージです。ここでは、曲げ/ねじり剛性が効いてきますので、断面形状とその方向が重要になります。よく使う円、矩形、H型、パイプなどは断面形状が設定されている場合が多く、各寸法を入力して定義します。または、直接、断面積、断面2次モーメント、断面2次極モーメント値を入力することも出来ます。円形断面であれば、どの方向に曲げても同じ剛性ですが、それ以外の断面では、曲げる方向によって剛性が変わりますので、断面の向きを決めるための第3の点の指定が必須になります。


3)ビーム要素(または、アイソパラメトリック梁要素)
バー要素と同様ですが、曲り梁(曲線)を考慮できるように中間節点を持った梁要素です。また、配管の解析などでは、内圧の影響を考慮出来るパイプ要素も使われます。


最近、1次元要素の結果を3次元的に表現することがあります。断面形状やその方向を確認するには大変便利ですが、3次元的な応力コンター図を見てソリッドと同じと考える人がいます。ビーム要素はあくまでも細長い棒状に対する梁理論をベースにしていることを忘れないでください。
軸応力、曲げ応力、ねじり応力が梁理論に沿って計算されます。
断面自体が変形したり、反り(Warping)を起こすような応力はビーム要素では計算できません。
(非線形解析において、各変形モードの連成を考慮できる特殊なビーム要素もADINA等にはあるようですが)


4)2節点ばね要素
2点の自由度間に直接剛性値を指定します。その節点に回転自由度があれば、並進バネだけではなく回転ばねも設定できます。


1次元要素は、構造要素として良く使われ計算も軽いので、初期設計検討で上手く活用することをお勧めします。


次回は、2次元要素です。


[From N.Sahashi]

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