構造計画研究所 構造計画研究所 SBDプロダクツサービス部
SBDエンジニアリング部

お気軽にお問い
合わせください

構造計画研究所 構造計画研究所

お問い合わせ

COLUMN

技術コラム

【構造】有限要素法の脇役シリーズ Vol.10 - メッシュがいらない?パート2

2019年11月10日

前回ではメッシュがいらない計算手法も実用化しつつあるという話をさせて頂きました。
今回、その代表的な手法のSPH法とEFG法の概要と特徴を紹介したいと思います。


■SPH(Smoothed Particle Hydrodynamics)法
メッシュ法では、メッシュ内を重み関数で内挿補間しますが、SPH法では評価したい点の周辺の複数の点(影響範囲内にある粒子)の物理量から中心点の物理量を内挿します。具体的にはスプライ関数や指数関数で滑らかに補間します(kernel関数)。その関数の微分値から直接支配方程式を近似する圧縮性連続体向けの粒子法に該当します。いわゆるメッシュ形状のゆがみによる計算破綻がないため、大変形、破壊問題に利用されます。
しかし、kernel関数の境界上の値が0とならないため、境界条件を厳密に満足しないなど固体、亀裂問題でも界面上の処理の難さがあります。


■EFG(Element Free Galerkin)法
要素形状の変わりに周辺の節点から評価点の物理量を最小2乗法により決定します。その後、通常のFEMと同様積分形の方程式を扱うため、物理量の領域積分を行う必要があるのですが、そのためのセル(メッシュ)が必要になってしまいます。したがって、見た目通常のFEMのように領域をメッシュ分割するのですが、メッシュは計算点を含む領域の積分計算をするだけですので、変形が進んでも領域内の積分計算ができれば、精度が落ちることはありません。大変形問題により良く適合できる可能性があります。


メッシュの限界を超えるためにさまざまな手法が開発されていますが、逆に捕らえれば、従来のメッシュ法で計算が止まってしまった時やより良いメッシュを使うためのヒントにもなります。特に固体力学の場合は、メッシュを使わないというより、より上手にそしてより精度の良いメッシュを使うという考えがまだまだ必要かも知れません。


[From N.Sahashi]

第1・第3木曜日配信!
SBDメールマガジンより、
最新の技術コラムをお届けします。

\

Analysis Case
解析事例

Analysis Case
解析事例

キーワード

もっと詳しい条件で検索する 

全体カテゴリ

製品カテゴリ

業種・⽤途

リセット

Topics
トピックス

イベント・セミナー

シミュレーションに関するイベント・セミナー情報をお届けいたします。

もっと見る

トレーニング

SBD製品各種の操作トレーニングを開催しております。

もっと見る

技術コラム

シミュレーションに関する基礎知識や、製品の技術的なノウハウが満載の技術コラムをお届けいたします。

もっと見る

Topics
トピックス

イベント・セミナー

シミュレーションに関するイベント・セミナー情報をお届けいたします。

もっと見る

トレーニング

SBD製品各種の操作トレーニングを開催しております。

もっと見る

技術コラム

シミュレーションに関する基礎知識や、製品の技術的なノウハウが満載の技術コラムをお届けいたします。

もっと見る