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【流体】Vol.9 2液撹拌シミュレーション

2020年09月17日

粒子法を用いた2液撹拌の事例をご紹介します。
今回のメルマガでは、以下の目的1に関する内容です。

目的

1.2液の反応を促進させるために、回転数を変えて反応が促進されるかを定量的に確認します。
2.回転数を上げるのとは別の混ぜる方法を検討し、反応が促進されるかを評価します。

解析内容

■ 対象形状
下図参照

■ 液体物性値
 □ 水酸化ナトリウム(NaOH)
  〇 密度:1.1 g/cm^3
  〇 粘性係数:0.0022 Pa・s
  〇 表面張力係数:72 mN/m
  〇 接触角:60°
 □ MTBE
  〇 密度:0.74 g/cm^3
  〇 粘性係数:0.000296 Pa・s
  〇 表面張力係数:20 mN/m
  〇 接触角:60°

■ 解析条件
 □ 液量
  〇 NaOH:底面から300mmまで
  〇 MTBE:NaOHの液面から30mmまで
 □ 回転条件
  〇 形状を上から見て右回りで回転
  〇 0.5秒で最高速度に到達(加速度一定)
  〇 20rpmと100rpmの2パターン
 □ 物理時間
  〇 10秒

計算結果 -回転数の異なりによる攪拌の違い-

■ 最大回転数20rpmだと比重の軽いMTBEが上層を形成する。
■ 最大回転数100rpmだとMTBEが重力方向に分散する。

0.5秒で20rpmに到達する場合 0.5秒で100rpmに到達する場合


反応促進評価指標(HSHS)の導入

■ 前提
 □ 反応速度を濃度で表現する。
 □ NaOHとMTBEの反応速度
   ∝ NaOHとMTBEの衝突頻度
   ∝ [NaOH]×[MTBE] *[]:濃度
■ 方針
 □ 濃度の偏りの影響を反映させる。
 □ 全体(空間-時間)の反応速度を評価する。
■ 反応促進評価指標(HSHS)
 □ 濃度積の空間- 時間平均を指標とする。
   濃度積の空間-時間平均の式
   →下図のにおける2液の濃度積の時間-空間平均
   *攪拌軸周りの対称性を考慮

HSHS評価結果と考察

■ 評価結果

■ 考察
 MTBEが時間-空間的に分散すると反応が促進される。
 →仮説:重力方向の対流を発生させることにより反応の促進が可能。
 →混ぜる方法の提案の方針:重力方向の対流が発生するような攪拌機形状の模索。

参考文献

・化学工学の基礎 鈴木善孝 著 東京電機大出版局(2010)
・DEMシミュレーションにおける粉粒体の混合度を評価する方法の検討 中田洋一, 山井三亀夫, Prometec Simulation Conference (2015)

[原文: ひっつきもっつき  転載:M.Kawahara]

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