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【流体】Vol.8 スロットダイコーティング

2020年08月27日

粒子法を用いたスロットダイコーティングをご紹介します。
ウェットコーティングは、フィルムや印刷工程など製造工程によく用いられています。
コーティングの種類も用途に応じて、スロットダイコーティングやグラビアコーティングなどがあります。
コーティングにおいては、膜厚の安定性が問題になりますが、流体物性、基板速度、コーティングギャップ、目標膜厚などが因子として絡んできます。

そこで、今回は、粒子法に基づいてスロットダイコーティングを解析しました。

基板速度による膜厚の安定性の検証や理論値との比較を検証いたしました。

目的

スロットダイコーティングを検証します。
膜厚の安定性を検証します。
・基板速度による膜厚の安定性の依存性
・理論値との比較

解析形状

解析モデル

移動定義

流入条件

結果

Case1 (U=0.05 [m/s] ):膜厚が安定
Case2 (U=0.15 [m/s] ):膜厚が不安定

考察:膜厚の安定性

膜厚の安定性に関する理論値とシミュレーション値を比較します。

膜厚の安定性に関する理論値
 潤滑理論近似に基づく導出

今回の解析条件より
 μ=10^(-2) [Pa・s] 、 σ=0.020[N/m]
 H=200 [μm] 、 t=20[μm]

臨界基板速度の理論値(膜厚が安定するための基板速度の上限値)
 U_c=0.136 [m/s]

シミュレーション値と理論値を比較
 U=0.05[m/s]のとき膜厚が安定、U=0.15[m/s]のとき膜厚が不安定となり、理論値と整合しています。
 シミュレーション値の膜厚 t_sin=30[μm] となり、目標ウェット膜厚tに近い値になっています。

まとめ

スロットダイコーティングを調べました。

膜厚の安定性を調べました
 基板速度による膜厚の安定性の依存性
 理論値との比較

結果(膜厚の安定性)
 基板速度(U=0.05[m/s]):膜厚が安定
 基板速度(U=0.15[m/s]):膜厚が不安定

結果(理論値との比較)
 潤滑理論近似に基づく理論値とシミュレーション値は整合しています。
 シミュレーション値の膜厚は、目標ウェット膜厚に近い値になっています。

参考文献
[1] 山村方人、精密ウェットコーティングの基礎
[2] 大森克洋、Roll to Rollウェットコーティング装置


[原文: ひっつきもっつき  転載:M.Kawahara]

Case U[m/s]
1 0.05
2 0.15
流入口大きさ
[mm × mm]
0.13 × 0.08
流入速度
[m/s]
1.54× 10^{-2}

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