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CPUクーラーの熱流体解析

画像:CPUクーラーの熱流体解析

電子機器の熱設計では、CPUの熱暴走抑制とパフォーマンス向上のために、適正温度を満足する放熱設計が必要となります。
今回は、ファンとヒートシンクを冷却器としたCPUクーラーを解析モデルとし、FLOEFDによる熱流体解析でCPU温度を把握しました。

条件設定

● 解析モデル
図1に解析モデルの概要を示します。


図1:解析モデルの概要



● 解析条件
表1に解析条件を示します。


表1:解析条件

本解析では簡略化のため、ヒートシンク、CPU、銅コア以外の部品には断熱材を設定しました。
ファンの回転は、図2で示すようにファンの周囲に回転領域を設定し、回転参照フレーム(ローカル領域 平均化)機能で回転体解析を行いました。


図2:回転領域の設定


解析結果

図3に断面の流体・固体温度のコンターと流体の速度ベクトルを、図4に固体温度のコンターと熱流束、CPU温度の最大値を示します。


図3:断面温度と速度ベクトル



図4:固体温度と熱流束、CPU温度


図3から、流体はファンの働きでヒートシンクへ移動し、ヒートシンク表面からの強制対流熱伝達によって温度が上昇していることが分かります。また、図4からは、CPUで発生した熱が熱伝導で銅コア→ヒートシンクへと移動していることが分かります。


さらに、図5に本モデルにおける熱の収支(”熱のバランス”機能)を示します。CPUの発熱量75Wがどのように伝熱しているか定量的に把握することができました。

図5:熱のバランス


以上より、CPUで発生した熱は銅コア→ヒートシンクへと移動し、ファンで効率的に放熱されていることが分かります。このような放熱設計により、CPU温度を70℃以下に制御することができました。

まとめ

今回の解析事例では、ファンとヒートシンクを冷却器としたCPUクーラーをFLOEFDで熱流体解析し、CPU温度を把握しました。
本モデルにおいて、CPUはヒートシンクとファンで冷却され、70℃程度に制御できることが分かりました。
このように、FLOEFDでは電子機器の熱問題を解析することが可能です。


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備考

FLOEFDは薄板セル機能により、薄板形状を細かなメッシュで分割することなく認識可能であり、メッシュ数を削減できます。
例えば、図6は本モデルのヒートシンクの断面プロットであり、フィン形状内部をメッシュ分割することなく形状認識できていることが分かります。


図6:薄板セルによるヒートシンクのメッシュ分割


解析タイプ 外部流れ、熱伝導、重力考慮
回転(タイプ:ローカル領域 平均)、定常解析
流体 空気
固体材料 ヒートシンク、CPU:アルミニウム
銅コア:銅
その他:断熱材
環境温度 38℃
CPU発熱数(熱設計電力) 75W
ファン回転速度 4400rpm
使用ソフト Simcenter FLOEFD
メッシュ数 37万セル
計算時間 24分
CPU 11th Gen Intel(R) Core(TM) i7-11850H @ 2.50GHz
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