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電子基板における結露の解析

画像:電子機器における結露の解析

温度変化の激しい環境で使用される電子機器は、結露による故障の恐れがあります。そのため、設計時には結露の発生メカニズムを把握し、有効な結露対策を行うことが重要と考えられます。今回は、電子基板の結露解析を行い、結露の様子と、発生メカニズムを考察した事例を示します。

条件設定

想定状況として、結露が発生しやすい冬場、寒い屋外から暖かい屋内への移動を想定し、解析を行いました。

■ モデル
図1にモデルと材料を示します。本検討ではファンの作動は無しとしました(外部から暖かく湿った空気を取り入れ、結露が顕著になることが想定されるため)。


図1:モデルと材料


■ 熱源と初期・境界条件
図2に、熱源と初期・境界条件を示します。


図2:熱源と初期・境界条件


■ その他解析条件
下記にその他解析条件を示します。

解析結果

1.まず、結露の様子を可視化した結果を説明します。図3~6に、物理時間30 sと60 sにおける、水膜厚さ、表面温度のコンター図を示します。

    
図3:水膜厚さ (物理時間30 s)図4:水膜厚さ (物理時間60 s)
    
図5:表面温度 (物理時間30 s)図6:表面温度 (物理時間60 s)


図3,4より、結露はヒートシンク、サブ基板、電源に生じたことが分かります。
また、図5,6より、表面温度はサブチップと、その周辺のサブ基板が高く、メインチップとヒートシンクも温度上昇したことが分かります。

2.次に、結露のメカニズムについて考察します。図7に、物理時間60 sにおける水膜厚さと、流跡線(絶対湿度)を示します。



図7:物理時間60 sにおける水膜厚さと流跡線(絶対湿度)


円形開口部から流入した湿った空気はヒートシンク上部と電源を通過し、反対の開口部×3に到達しました。また、開口部×3から流入した湿った空気はサブチップとその基板の上部を通過しました。
以上の結果から、本検討における電子機器の結露は、開口部から流入した湿った空気が、低温部に接触することで発生したと考えられます。

結露対策の検討

上記の解析結果から、結露の発生を抑制するための対策検討と効果検証を実施しました。


▼▼結果と結露メカニズム評価の詳細は、下記資料をご覧ください▼▼


まとめ

電子機器における結露の解析を取り上げました。本解析では、冬場、寒い屋外から暖かい屋内への移動を想定しました。解析結果から、結露の様子を可視化することができました。また、電子機器内部の流体の流れを可視化することで、結露の傾向と、原因を把握することができました。
このように、温度変化の激しい環境で使用される電子機器の設計時には、結露の発生メカニズムを把握し有効な結露対策を行うことが重要と考えられます。

備考

デフォルト流体 空気
解析タイプ 内部流れ+非定常
初期水膜厚さ 0 μm
メッシュ数 120,000 cells
物理時間 60 s
使用ソフト Simcenter FLOEFD
オプション LEDモジュール、または、アドバンストCFDモジュール
計算時間 60分
CPU 11th Gen Intel(R) Core(TM) i7-11850H @ 2.50 GHz
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