3DEXPERIENCE Works Simulationを使用した、Oリングの大変形接触解析の事例です。
Oリングの材料を、代表的な材料非線形である超弾性材料として定義しました。
SBDプロダクツサービス部CASE
3DEXPERIENCE Works Simulationを使用した、Oリングの大変形接触解析の事例です。
Oリングの材料を、代表的な材料非線形である超弾性材料として定義しました。
ゴムや樹脂などの高分子材料は、身の回りで広く使われています。
これらの材料は、金属とは異なり、荷重と変形の関係が線形でない「材料非線形」挙動を示します。
この特性を考慮しないと、製品の性能を正しく評価できません。
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超弾性材料はソリッドゴムなどの挙動をシミュレートするために使用されます。
大変形しても弾性挙動を表します。
超弾性材料の挙動は単一のヤング係数で捉えることができません。
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超弾性材料の構成式は、総応力-総ひずみの関係で定義されます。
また、超弾性材料はデフォルトでは非圧縮として定義されており、ハイブリッド要素の使用が必須です。
・ Neo-Hookeモデル
※小ひずみのみに有効

・ Yeohモデル
※大ひずみに良好、曲線をキャプチャーできる

・ Mooney Rivlinモデル
※大きなひずみに対応しづらい傾向があります


解析モデルを以下に示します。




要素の設定を以下に示す。
■ AISI-304プレート
要素のトポロジー:四面体二次要素
定式化:C3D10HS
■ Oリング
要素のトポロジー:六面体一次要素
定式化:C3D8H

解析条件を以下に示す。
■ 拘束条件
1. 右図面外方向への変形は拘束(擬2次元解析)
2. 溝付きボトムプレートの底面は完全拘束
■ 荷重条件
1. トッププレートに強制変位を初期クリアランス((.47mm)分設定
接触の定義:一般接触
一般接触を使用すると、1つの定義でモデル領域内にある多数またはすべての領域間の接触を定義します。
複数の構成部品または複雑なトポロジーを持つモデルに適している手法です。
時刻歴で変化する接触箇所を自動で認識し、精度の良い接触状態を再現します。

■ von Mises 応力と変形量
VonMises応力の最大値は 7.57e + 7 N/ で、降伏値 2.068e + 8 N/より小さい値です。
また、Oリングの変形量の最大値は1.47mmとなっています。
最大圧縮比は 1.47/5.64 = 26% で、許容される比率です。
(5.64 mm は変形していない O リングの断面の最大直径)
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VonMises応力 |
変形量 |
■ 接触圧力
接触圧力は O リングの上面と下面で最も高く、O リングの側面と溝の壁の間に大きな圧力が発生します。
O リングはバキューム チャンバーを効率的にシールします。

3DEXPERIENCE Works SimulationのStructual Mechanics Engineerを使用した超弾性材料を対象とした解析事例をご紹介いたしました。
・高度な材料モデル
・高度なメッシュと要素
を活用することで、超弾性材料の大変形接触解析において安定した解を求めることができ、製品設計に活用できることがわかりました。
・Structural Mechanics Engineer | クラウド型 構造解析ソリューション
https://www.sbd.jp/products/3dexperience-works-kozo.html
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3DEXPERIENCE Works SimulationのMaterial Calibrationアプリは材料の構成法則を捉える数学モデルを取得するために、試験データからキャリブレーションを実行します。

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