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物理現象への理解 ~解けない現象に対する挑戦~

2020年04月22日

こんにちは、YofDです。
今週の悩みは、「物理現象への理解」です。

解析を業務として行われている皆様は「所有している既存のソフトウェアで計算できない現象」について依頼が来たらどうしますか?
例えば、物理モデルの簡略化を図って、何とか解ける形に落とし込む方法があると思います。きちんと計算できるソフトウェアを探して、委託解析を依頼するか、そのソフトウェアを導入するなどもあります。そもそも解析は諦めて、実験を行うことで課題を解決する方法もあるかもしれません。実験の時はカメラで実験の様子を撮影して、その時の動画解析から課題を解決する方法もあります。

では

「物理モデルの簡略化は困難」
「計算可能なソフトウェアは無い」
「測定技術が追い付いていないため、実験しても欲しい値が取れない」
「カメラで撮ることも困難」

という場合はどうでしょうか。

私の所属している部署にはそんな相談もあります。
(前回でも述べましたが、私にはそんな相談ばかり回ってきます)
そうした場合、まず既往の文献を集めてミクロな現象で何が起きているのかを把握します。運が良ければ、現象に対して何かしらの物理的なモデル化を図った論文が見つかるかもしれません。モデル化が見つかれば、プログラムを
組んでソフトウェアに組み込みます。ミクロレベルで現象を明確化するために第一原理計算にまで手を出す所まで考えます。

既往の文献が見つからなければ、大学の先生に相談し、共同研究を行うことを考えます。となると、今度はその分野に詳しい大学の先生を探す必要があります。
関連した学会に行くことも考えます。

過去の類似した実験データが豊富にあれば、予測モデル(世にいうサロゲートモデルですね)を構築することも考えます。データを基にした予測モデルを作っている時点で、もう物理現象云々ではなくなってきているような気がしますが。。。

もうやっている事はガチガチのR&Dの領域です。
「形状を読み込んで、メッシュを切って、境界条件を考えて。。。」という通常のCAE業務にたどり着く前の段階ですが、長く苦しい段階です。通常のCAE業務にたどり着くかどうかもわかりません。(そもそも、そこまでやる価値があるかどうか事前の見定めが必要です)

しかし、そこまでやるからこそ、その現象に対しての理解が進み会社独自のノウハウが溜まります。そして構築したプログラム・知見・ノウハウが伝承されていき、それをもとに良い設計がされていきます。過去のエンジニアが
作った内製のプログラムは、そうした苦労の元で作られてきており、それを基にして今の設計があると思っています。
したがって、現代のエンジニアである我々もまた、諦めずに挑戦しつづけることが大事なのでは無いでしょうか。

これを書いているのは金曜日の夜。手元には、何とか物理モデルのヒントを掴むためにかき集めた大量の論文。論文の中身を軽く開くと、見たことも聞いたこともない単語のオンパレード。諦めずに挑み続けることも大事、と格好つけて言いましたが実際、毎日頭を抱えています。

それでは。

[From YofD]

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