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【リスクマネジメント】vol.7 FMEA-MSR

2021年06月03日

前回は、処置優先度(AP)についてご紹介しました。今回は、FMEA-MSRをご紹介します。

AIAG-VDAの規格で定められたFMEAは、設計FMEA、工程FMEA、そして本日ご紹介するFMEA-MSRの3種類あります。設計FMEAは製品の設計段階にフォーカスをおいたFMEA、工程FMEAは製品の製造工程にフォーカスをおいたFMEAですが、FMEA-MSRはどのようなFMEAなのでしょうか。

FMEA-MSRは、日本語で監視およびシステム応答の補足FMEAといいます。MSRはMonitoring System Responseの略です。設計FMEA・工程FMEAが製品の設計段階・製造段階で実施するのに対して、FMEA-MSRは市場の顧客運用条件下にフォーカスをおいて分析を実施します。

分析対象は、自動車の電子制御システムです。自動車の電子制御システムの役割は、故障原因である障害の発生を監視し、障害が発生した場合には検知して、大きな故障(事故)が起こらないようにすることです。FMEA-MSRの評価ポイントは、エンドユーザーが自動車を運転または整備しているときに、故障原因または故障モードがシステムによって検出されるか、そして故障影響がエンドユーザーによって検出されるかということになります。

FMEA-MSRとは

FMEA-MSRは設計FMEAの後に実施します。7ステップアプローチで設計FMEAを実施した後、FMEA-MSRとしてのSTEP5リスク評価、STEP6最適化を実施します。
STEP5では、電子制御システムが、故障の原因である障害の発生を監視し、障害が発生した場合に検知して、大きな故障が起こらないようにできているか評価するため、障害の発生頻度(F)と監視度(M)の程度を決定します。STEP6では、追加の予防処置と診断監視の処置を計画して実施し、処置後の処置優先度(AP)を再評価します。

次回は、基礎FMEA及びファミリーFMEAや5つの「T」など、AIAG-VDA FMEAの残りの改訂ポイントをご紹介します。

参考文献
・Automotive Industry Action Group(全米自動車産業協会)、AIAG&VDA故障モード影響解析-FMEAハンドブック英日対訳版-、一般財団法人日本規格協会、2019年

[From Y. Komiyama]

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