前回までは、故障モード影響解析(FMEA)の基本についてご説明しました。
今回は、最新版FMEAフォーマットである「AIAG&VDA FMEA」についてご紹介します。
世にある多くの規格や手法と同様に、FMEAもフォーマットを作成する際に基準となるハンドブックが存在します。
それはAIAG(全米自動車産業協会)もしくはVDA(ドイツ自動車工業会)が発行する「製品及びプロセスFMEA」というハンドブックです。多くの日本企業はAIAG版を参照しています。
しかし、社会の変化とともに、「このハンドブックが提唱するフォーマットでは不十分である」「リスク分析に抜け漏れがある」などの声があがるようになりました。
・製品の高度化・複雑化
・現状より質の高い革新的な製品の要求
・OEM固有要求事項の複雑化
・法令規制要求事項の複雑化
そのような声に対応するために、AIAGとVDAは3年以上の共同作業を経て、FMEAマニュアルの共通化を図り、2019年6月にFMEAの新しいハンドブック、AIAG&VDA FMEAハンドブックが発行されました。
さらにIATF16949(*1)においても、新製品にはこのハンドブックに準拠したFMEAが求められています。
それでは、AIAGの旧バージョン(2008年発行 第4版)と比べて、具体的にどこが変化したのでしょうか。
主な改訂ポイントは下記の通りです。
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【リスクマネジメント】vol.4 AIAG&VDA FMEA
各ポイントについては、次回以降詳しくご説明いたします。
次回は7ステップの解析手順についてです。
参考文献
・Automotive Industry Action Group(全米自動車産業協会)、AIAG&VDA故障モード影響解析-FMEAハンドブック英日対訳版-、一般財団法人日本規格協会、2019年
・日本品質保証機構 https://www.jqa.jp/service_list/management/service/iatf16949/
[From Y. Komiyama]
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