前回のコラムでは、形状最適化について学びました。
参考:剛性向上を実現する形状はこれ!「形状最適化」のご紹介【構造 Vol.5】
形状最適化は目的や制約をクリアする形状のヒントを与えてくれる手法ですが、設定によっては、自由自在に形状が変わりすぎてしまうという性質もあります。設計した形状を最終的に製造することを考えると、「ものづくりのしやすさ」を考慮し、最適化計算の前提条件に含めておきたいのではないでしょうか。
このような要望に応える設定方法として、今回は製造制約について説明します。
COLUMN
技術コラム
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ものづくりを考慮しながら形状最適化は可能なのか?製造制約について解説!【構造 Vol.6】
前回は形状最適化を勉強しました。
剛性を目的や制約として最適化できる点でトポロジー最適化とは異なる特徴でしたね。
剛性は形状を考えていくうえで重要な要素だから、形状最適化が活用できる場面は
これからたくさん出てくると思うよ!
形状最適化を行ってみたのですが、早速疑問点がでました。
質問してもいいですか?
ぜひ!教えてくれる?
以下のようなモデルを使って、剛性比を制約条件として、設計領域の体積最小化を目的に形状最適化を行ってみました。
◆ 形状最適化設定
出力された形状が以下の通りです。
◆ 最適化結果
ものづくりのしやすさを考慮すると、肉厚は5㎜欲しいと思っていますが、
得られた形状の肉厚は、最も薄い箇所で1.5㎜でした。
このような点を考慮しながら、形状最適化を行うことはできないでしょうか?
あらかじめ設定に落とし込めると楽なのですが。
今話をしてくれた肉厚など、ものづくりを考えるうえで必要なところは、あらかじめ考慮しておきたいよね。
HiramekiWorksでは、“製造制約“でこのような点を設定することができるから紹介しよう。
◆ 肉厚の制限
さきほどの形状最適化の設定に製造制約として、肉厚の下限値を追加しよう!
肉厚が5㎜以上の形状を得ることができました!
肉厚は必ず考えておきたいことだったので、よりイメージに近い形状を得ることができました。
肉厚は上限値も下限値も設定できるよ!
設計するうえで、肉厚に条件があるのであれば、あらかじめ製造制約に加えておくと、便利だね!
◆ 型抜き方向
ついでに、型抜き方向の設定についても話しておくね。
これも製造制約で加えることができる項目だから覚えておいてね。
これで参照ジオメトリの面の垂直方向に、型抜きしたような形状になるように設定されているから、断面は凹凸ができないようになるんだ。
結果を見てもらったほうが分かりやすいね!
こちらの事例も参考まで。
型抜き方向を設定すると、形状変形しても面の角度は参照面に対して元の状態を
維持するようになっていますね!
型抜きを想定した形状を導くことができることが分かりました。
製造制約を設定することで、形状的制約を加えることができるから、
最低限押さえておきたい項目を設定しておくようにしておくといいね!
教えていただいた設定をうまく利用して、イメージしている形状を出力できるように見直しをしていきたいと思います。
ありがとうございました!
[From K. Mikuni]
目的 | 設計領域の体積最小化 |
---|---|
制約 | 剛性比(もとのモデルの剛性からの比率) 80% |
製造制約 | 形状拘束(右図、水色部分の面直方向の変形を抑制) |
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