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【構造】有限要素法の脇役シリーズ Vol.20- 設計者CAEの真の意味

2019年11月20日

前回の私のコラムでは、CAEのV&Vの話をさせて頂きました。ツールを使う上では、そのツールの正しさを確認(保証)しなければいけません。しかし、その正しさはツールとしての正しさで、ツールの使い方や適用の仕方が望む目的に適合しているかは、設計側で確認する必要があります。


では、その適合性の確認はどのように行なうのでしょうか。一番は、実験や他の評価法の結果とつき合わせて矛盾がないか等のチェックを行なうことです。そこで、よく言われるのは、では毎回実験をしなければいけないの?実験が出来ないからCAEをするのに? です。
ここで、実験といっても全く同等なものでなくでも、過去の類似実験や経験値、簡易評価法の結果などを総合的に活用することになります。


その「あたり」が付けれれば、CAE主導の評価が可能となってきます。但し、毎回、同じ対象物、同じツール、同じ担当者であればそのように言えるかも知れませんが、対象物や担当者が変わるとなると、もう一度検証をしなければいけません。そこをある程度保証するもう一つの方法は、設計プロセスを解析し検証しておくことです。対象物や担当者が違っても、同等の設計プロセスを使って設計したものは、ある程度保証できると思います。


今日、「X線天文衛星"ひとみ"に発生した制御不能の異常回転が復旧ができずに観測を断念」という記事を読みました。しかし驚いた内容は、「責任者とPMなどに厳重注意処分で減俸4ヶ月」という内容です。宇宙開発など最先端のプロジェクトでは失敗も十分あり得るはずなのに、失敗して処分されるとなるとプロジェクト担当者は危険を犯さなくなるのではないかと感じました。しかし更に記事を読むと、失敗の原因は、宇宙デブリの衝突などの偶発的なものではなく、設計上の安全管理/リスク管理の甘さからの組織的な問題が原因であるということです。
具体的には、姿勢制御のチェックやバックアップが十分考慮された制御プログラムになっていなかった、地上からの監視体制が甘かったなどが挙げられていました。ここまで読んで納得しました。


設計者CAEの目的は、個々の現象の解析と検証を行なっていくことはもちろんですが、設計プロセスを解析し検証し、それを使って製品を設計していくことで、安全、安心、品質を担保していくことではないでしょうか。
そのような広い意味での「設計者CAE」を目指していきたいと思います。


[From N.Sahashi]

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