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メールマガジンバックナンバー Vol.83
「S.B.D. MAIL MAGAZINE」

SBDが毎週木曜日に無料で発行する、「SBDメールマガジン」の過去送信分のバックナンバーです。

S.B.D. MAIL MAGAZINE 2003-05-29<Thu> [Vol.83]

┃S.B.D. MAIL MAGAZINE  2003-5-29[Vol.83]
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 ┃KOZO KEIKAKU ENGINEERING Inc.  http://www.kke.co.jp/sbd

◇◆業界あれこれ
 流体解析新製品●「Nika社」リセラー会議にて「EFD.lab 4.0」の全貌を公開
Autodesk Solution Day 東京●製造ソリューションセッション大盛況

◇◆技術探訪
 熱流体●コンピューターと数値計算の基礎
 構造解析●メッシュ(その3) ―アダプティブ法2―
 機構解析●機械要素(4)-斜面
 プラスチック●最近の検証事例

◇◆達人に聴く 第3弾
  ●コスモスジャパン 今木 様 Vol.4「海と解析」

◇◆新コーナー [予告]
  ●全国高専紹介 ~つくりたいものはなんですか~

◇◆イベント情報
  ●熱対策設計のための解析技術セミナー 他

...業界あれこれ....................................................................................

流体解析新製品●「Nika社」リセラー会議にて「EFD.lab 4.0」の全貌を公開
今週の月、火と流体ソフト「EFD.lab」のリセラー会議が開発元「Nika社」の
本社があるドイツのフランクフルトで開催され、次期バージョン「EFD.lab
4.0」の概要が明らかになりました。

「Nika社」はSolidWorksへの埋め込み型流体ソフト「COSMOSFloWorks」も同時
に開発していますので、今回の拡張機能はそのまま「COSMOSFloWorks2004」に
も適用されると思われます。

正式な発表は別途行いますが、速報としてメッシャー改良による高速化(x10)、
ソルバーの使用RAMサイズの縮小(70%)、またRAM2GB以上のPCでも運用出来るよ
うになる(Windows XPのみ)など、大規模なモデルにも対応できるようになり
ます。

また、日本のユーザの要求に応えて、固体表面に流速を与えたり(ディスクの
解析に有効)、ファンなどの回転体や日射の機能も追加される予定です。

               [ 2003.05.23 from T.Sumiya ]

Autodesk Solution Day 東京●製造ソリューションセッション大盛況
5月28日(水)に東京赤坂プリンスホテルにてAutodesk SolutionDayが開催さ
れました。私は午後のセミナーセッションに参加させていただきましたが、オ
ートデスク株式会社塩澤部長様の「Autodesk Streamline」の説明にはじまり、
続けてInventor 7とAutoCAD2004をベースとしたMechanical2004のデモが行わ
れました。

株式会社いすゞ中央研究所の西村様によるヒューマノイドロボット
の開発では、ロボットの設計をInventorで行い、機構・構造解析はMSC.vND4D
で検証した事例報告がありました。短い時間でしたが、なかなか参考になるセ
ミナーでした。
               [ 2003.05.29 from S.Maeda ]

... 技術探訪 ....................................................................................

熱流体●コンピューターと数値計算の基礎
FloWorksおよびEFD.Labは設計者向けという開発意図から、他のソフトと比較
してユーザーがソフトウェアの中身をあまり意識させないように作られていま
す。そのようなソフトのユーザーにコンピューターと数値計算の説明をするこ
とが適切かどうかわかりません。ただ、予備知識としてそのような話を聞いて
おくのも良いことでしょう。

流体解析ソフトを含めて、コンピューターで数値解析を行う場合、連続的な現
象をとびとびの値に分割(=離散化)して表現します。これは、円を多角形で
表現するようなものです。このことは、構造解析や流体解析の計算法である
FEMやFVMとも関係しています。離散化とはコンピューターに計算をさせるため
の手段であるともいえます。離散化してあげないと、頭の固いコンピューター
には計算ができないのです。逆にコンピューターには単純な四則演算の繰り返
しを大量に高速で処理できるという特徴があります。

流体解析では、いくつかの方程式を解きますが、コンピューターは方程式を理
論的に解いているわけではありません。あらかじめ人間がコンピューターでも
計算ができる単純な四則演算の繰り返しに置き換えてあげているのです。そし
てその手順をコンピューターに理解できる言語で記録したものがFloWorksまた
はEFD.Labというソフトウェアの実態なのです。
次回は「理論と実験と数値計算」です。

本コーナーの参考書:「パソコンで見る流れの科学 数値流体力学入門」 矢
川元基(やがわげんき)編著 講談社発行

               [ 2003.05.29 from Y.Iijima ]

構造解析●メッシュ(その3) ―アダプティブ法2―
今週は前回の続きで、アダプティブ法の各法の特長をご紹介します。
1)H法(Height):誤差の大きい部分のメッシュを、収束するまで細分化す
 る方法。
 長所:複雑な形状への適用が容易
 短所:要素数の急激な増加、中間節点の発生

2)P法(Polynominal=多項式):メッシュの大きさは変えずに、近似関数
 の次数項数)を増やしていくことで、精密な近似に近づける方法。
 長所:少ない要素数で、精度良
 短所:急激な応力集中に対して精度が落ちる

3)R法(Relocation):要素の次数もメッシュの数も変えずに、節点を移動、
 細粗のメリハリをつけて、精度のよい解を得ようとする方法。
 長所:要素数、節点数一定(リソースへの負荷が変化なし) 
 短所:境界部での節点移動が複雑

最近の設計者用(三次元)構造解析ツールでは、アダプティブ法の機能が含ま
れているソフトが多く見受けられますが、H法かP法が使われているのが大半
です。これは、R法は適用限界が低い為、H法と組み合わせた使い方でのみ、
パッケージ化されているようです。

アダプティブ法が含まれているパッケージをご所有の方は、どの様な結果にな
るのか、一度試してみて下さい。
次回は「メッシュの形状」についてです。

               [ 2003.05.29 from T.Iguchi ]

機構解析●機械要素(4)-斜面
物体を垂直にある高さまで持ち上げるときには、物体の重さと同じだけの力が
必要です。これを斜面を利用して持ち上げると小さい力で持ち上げることがで
きます。

物体を斜面上に置くと、斜面に押し付ける力と下向きに落ちようとする力に分
解されます。物体を持ち上げるときはこの落ちようとする力に等しいだけの力
があれば良いことになります。この力は斜面の傾きによって異なってきます。
式で表すと以下のようになります。

(必要な力)=(落ちようとする力)
=(重さ)×(斜面高さ)÷(斜面距離)

式より、斜面高さに比べて斜面距離が大きい方が必要な力は少なくてすみます。
つまり、斜面の傾きが緩やかな方が楽に持ち上げることが出来るということで
す。このことは山頂まで緩やかな道を登っていくことと、ロッククライミング
を行うことの違いのように日常的に体感できる場面はとても多いと思います。

斜面の理はねじに応用されています。次回は、ねじのお話をしたいと思います。

               [ 2003.05.29 from H.Horiuchi ]

プラスチック●最近の検証事例
これから数回にわたり、最近のサポートでの事例を検証していきたいと思います。

1.ゲート数
設計者の樹脂流動解析の1つの目的に「ゲートをいくつにするか決めたい」と
いう話しをよく聞きます。例えばカーナビを作成しているお客様から、フロン
トパネルは8点ゲートにしたほうがよいのか、それとも9点ゲートにすればよ
いのか?というご相談を受けたとき、解析結果を使って「あまり変わりません
よ!」とか「ウェルドはこのようになりますがどうでしょうか?」という報告
をして1つの検討材料にしていただいたことがあります。

ところで、先日あるお客様から1点ゲートと4点ゲートのどちらにすればよい
のかという相談がありました。充填解析してみると4点ゲートがよさそうだっ
たのですが、お客様の注目していたのは反りの問題でした。

Moldflow Plastics Adviserは反りの解析はできませんが、繊維配向などの影
響がなければ各パラメータから予測することはできます。比較してみると4点
ゲートの場合は中心部分の温度が1点ゲートよりかなり高く、冷却するのに時
間がかかる結果が出ました。当然形状全体の収縮が予測され、形状が中心に引
っ張られることによるそりの予測を報告しました。結局お客様は両方の試作を
行い最終的に1点ゲートを選ばれましたが、この解析による考察が十分役にた
ったそうです。
               [ 2003.05.29 from S.Maeda ]

... 達人に聴く 第3弾........................................................................

● コスモスジャパン 今木 様 Vol.4「海と解析」
今木さんは大学では土木工学を専攻されていましたが、ミシガン大学菊池教授
の海岸の漂砂に関する論文がきっかけで数値計算の世界に入ることになりまし
た。海岸から離れたところに岩場もしくは島があった場合、岩場と海岸をつな
ぐように砂地(カスプ)が形成されますが、どんな波がくればどのようなカス
プが形成されるかをシミュレーションにより検討するというのがその論文の内
容でした。

「海が好きだったんです。」と目を細めて今木さんは言います。海岸工学とい
う分野では、高潮・津波・波浪・流れなどによる海岸災害や海岸浸食を防ぐた
めの堤防・護岸・突堤・離岸堤などの構築、人工海浜の造成などの方法や技術
の研究を行いますが、菊池先生は海岸工学にシミュレーションを取り入れ、研
究をされました。

「自然現象を工学でも解明することができるのを実感し、初めて解析をやって
みたいと思いました」そして現在にいたったそうです。

先週お話ししたEngineering TasteとNatural Tasteなどの発想も遊び心に溢れ
ていますが、想像力の豊かさは解析との出会い方にも拠るところが大きいのか
もしれませんね。

今週で今木さんにお聴きする連載は終了です。今木さん、お忙しい中ご協力あ
りがとうございました。
               [ 2003.05.29 from E.Kawamura ]

... 新コーナー [予告] ...............................................................

●全国高専紹介 ~つくりたいものはなんですか~
来週より新コーナー "全国高専紹介 ~つくりたいものはなんですか~"を
8週連続でお送りします。このコーナーでは、全国の高等専門学校から8校に登
場いただき、学校・研究室の様子を紹介をしていきます。さらに学生さんの生
の声もお伝えしますので来週の木曜日をお楽しみに!

               [ 2003.05.29 from M.Mori ]

... イベント情報 ..............................................................................

●熱対策設計のための解析技術セミナー●東京6月6日 大阪6月16日
http://www3.kke.co.jp/sbd/event/2003/thermsemi/index.htm

●第1回関東CAE懇話会●6月7日
●第3回中部CAE懇話会●6月20日
http://www.cae21.org/index.htm

●設計製造ソリューション展●6月25~27日
http://www3.kke.co.jp/sbd/event/2003/dms2003/index.htm

●MSC.visualNastran for Wondows体験セミナー●東京5月29日 大阪6月11日
http://www.kke.co.jp/major/soft/mscwelfm.htm

●EFD. Lab, COSMOS/FloWorks入門セミナー●
http://www.fluid.co.jp/docs/seminor_diary.htm

               [ 2003.05.29 from E.Kawamura ]

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●編集後記
どう頑張っても目が開かないほど眠いときに興味のある話題が聞こえてくると
急に閉じ方を忘れるほど目が冴えるので不思議に思っていたら、人は興味のあ
るものを見たり聞いたりすると瞳孔が開き、また、人は瞳孔の開いている人を
見ると興味をもつという話を聞いたので、多分そのせいでしょう。

                [ 2003.05.29 from F.Kawasaki ]

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 発行責任者:角家強志 編集担当:河崎ふみ
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