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メールマガジンバックナンバー Vol.75
「S.B.D. MAIL MAGAZINE」

SBDが毎週木曜日に無料で発行する、「SBDメールマガジン」の過去送信分のバックナンバーです。

S.B.D. MAIL MAGAZINE 2003-03-27<Thu> [Vol.75]

 ┃S.B.D. MAIL MAGAZINE  2003-3-27[Vol.75]
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 ┃KOZO KEIKAKU ENGINEERING Inc.  http://www.kke.co.jp/sbd

◇◆業界あれこれ
 流体解析●COSMOSFLOWORKS 香港理工大学への導入
 セミナー●バルブ業界向け流体セミナーが好評

◇◆技術探訪
 構造解析●第6回 座屈解析とは
 機構解析●解析手法の種類(その1)
 熱流体●「定常」と「非定常」
 プラスチック●Moldflow ユーザー様の声 「デュポン株式会社」様

◇◆達人に聴く
  ●コマツ 小方 康弘 様 Vol.3「技術検討書と解析依頼書」

◇◆構造解析よもやま話 NO.48
  ●キーワード:数値計算(3) バンド幅の縮小

◇◆イベント情報
  ●熱対策技術展 他

...業界あれこれ....................................................................................
流体解析●COSMOSFLOWORKS 香港理工大学への導入
SolidWorks社は3月26日香港理工大学でのSolidWorksとCOSMOSFLOWORKSの導
入事例を公開しました。 今回紹介された事例は、遠隔地の(看護)学校を衛
星で結び、血糖値を検査するシステムで、香港理工大学では関連施設を含め約
400本のSolidWorksを使ってこれらの研究を進めているようです。
また、血液という非ニュートン解析はCOSMOSFLOWORKS2003からの新機能を最大
限に利用したものであり、実際にユーザー様が「使える」という公の事例とな
りました。今後もこのような事例が増えていくことでしょう。
香港理工大学 http://www.polyu.edu.hk/

               [ 2003.03.27 from S.Maeda ]

セミナー●バルブ業界向け流体セミナーが好評
セミナーというと、日程・会場が決まっていて参加者が集まって講師の話を聞
くというスタイルを連想しますが、弊社は今週、インターネットを使ってお客
様と1対1のセミナーを開催しました。
セミナーの内容は、COSMOSFLOWORKSの開発元Nika社から発売されている
「EFD.lab」。バルブの中の水の流れ分布や圧力損失を予測できる3次元流体
解析ソフトのご紹介でしたが、インターネットと電話を使ってのデモは、お客
様の都合の良い日に、会社から出ずに、1対1のデモが見れるということで、
ほとんどのお客様に、「通常のセミナーより気楽に受けられ、しかも他の参加
者を気にせずに自分だけの質問が出来てたいへん有意義だ」と好評でした。
今後、弊社では他のソフトウェアに関してもこのスタイルでセミナーを開催し
ていこうと考えております。一度参加してみませんか?

               [ 2003.03.27 from T.Sumiya ]

... 技術探訪 ....................................................................................

構造解析●第6回 座屈解析とは
座屈という言葉は、聞かれたことがあると思います。あるとき突然別の変形が
生じ破壊に至る現象です。割り箸を長軸方向に圧縮していくと、最初のうちは
荷重に耐え少しちぢみますが、更に力を加えていくと突然曲げ変形が生じあっ
という間に折れてしまいます。

このように荷重の方向とは別の変形モードが生じ、応力的(材料的)にはまだ
十分余裕があるのに、構造体としては壊れてしまいます。座屈は形状と応力状
態に依存し、細長いものや薄っぺらいものに圧縮応力が生じている場合には要
注意です。

座屈解析にも大きく分けて2つの方法があります。1つは、座屈荷重値と座屈
変形モードを求めるものです。座屈が起こる瞬間は荷重が0でも有限な変形が
生じますので、前回の振動解析(固有値解析)と同様に固有値問題として扱う
ことにより計算します。

この時、座屈モードは変形パターンを示すだけで実際の変形量を示すものでは
ないことは振動解析と同様です。また、「高次の座屈モードはどのように使う
のですか」という質問も受けます。

一般にゆっくり荷重が作用すればまず1次の座屈モードで崩壊に至りますが、
何かしらの状況で1次の座屈荷重を超えて荷重が作用したとすると2次、3次
の座屈モードが発生すると言えます。

2つ目は、非線形増分法により変形のパス(履歴)を逐次計算していくもので
す。これは非常に計算がかかるのと、座屈点では計算が不安定になるので初期
変形量を与えたりいろいろと苦労が必要です。従って、なるべく固有値問題に
持ち込む方が得策です。あなたの製品は座屈の心配はありませんか?

               [ 2003.03.27 from N.Sahashi ]

機構解析●解析手法の種類(その1)
先週は機構解析の解析手法はアセンブリ解析(組み立て解析)、キネマティク
ス解析(機構学的解析)、スタティック解析(釣り合い解析)、ダイナミクス
解析の4種類があることをご説明しました。
今週からそれぞれの解析手法を詳細に説明します。まずは「アセンブリ解析」
と「キネマティクス解析」です。

(1)アセンブリ解析(組み立て解析)
キネマティクス解析(機構学的解析)、スタティック解析(釣り合い解析)、
ダイナミクス解析の前に機構ソフト側でパーツの結合条件(ジョイント)に矛
盾がないかどうかをチェックしたり、自由度が過剰拘束になっていないかをチ
ェックします。

(2)キネマティクス解析(機構学的解析)
強制変位条件下でのパーツの拘束された運動を検証します。もう少々噛み砕い
て言うとパーツに強制変位を与え、そのときのパーツの動作範囲や動的干渉チ
ェックをします。パーツの強制変位に必要な駆動力を確認することも出来ます。
キネマティクス解析では強制運動を与えているため、力の影響はなく解は一つ
となります。

また、ガタや摩擦を考慮したり、衝突の問題も扱うことが出来ません。複雑な
機構システムのダイナミクス解析を行う前に機構の妥当性を事前に検討する時
に使われます。

次回は「スタティック解析」、「ダイナミクス解析」についてご説明します。

               [ 2003.03.27 from K.Taguchi ]

熱流体●「定常」と「非定常」
流体に関する記述で、「定常」「非定常」という言葉は、重要な言葉です。
「定常」な流れというのは、流れの様子が時間とともに変化しない状態を言い
ます。つまり、ある位置において、流速、圧力、温度といった熱流体に関する
値が時間によって変化せずに一定である事を言います。

注意していただきたいのは、「定常」状態というのは流れが無い状態ではない
ということです。流れが時間的に変化しない状態であるということです。
COSMOSFLOWORKSおよびEFD.Labにおいては、デフォルトでは、「定常」状態の
解析になっています。「時間依存」というスイッチをオンにすることで、「非
定常」の解析を行うことができます。「時間依存」=「非定常」です。

ただし、注意して頂きたいのは、「時間依存」の解析は、計算時間がかかると
いうことです。一概にはいえませんが、定常解析の10~100倍の計算時間
がかかります。

これは、定常解析が「1つの」状態を計算するのに対して、「時間依存」解析
では、各時間毎の状態を計算する必要があるためです。例えば100秒間の解
析を時間刻み1/100秒で解析すると、100×100=10,000個の
状態を計算することになります。

したがって、仮に今抱えている問題が時間依存の問題であったとしても、何ら
かの方法で「定常」の問題で代替することが必要になります。このあたりのモ
デル化が解析をおこなう場合のテクニックになります。非常に難しい問題です
が、サポートを通じて対応できればと考えております。

本コーナーの参考書:「パソコンで見る流れの科学 数値流体力学入門」 矢
川元基(やがわげんき)編著 講談社発行

               [ 2003.03.27 from Y.Iijima ]

プラスチック●Moldflow ユーザー様の声
三回に渡ってご紹介してきた「デュポン株式会社」様の声も今回が最終回です。

3.最近の動向とMoldflow
構造計画: Moldflow を導入して何か効果はございましたか?
深田様: 最近、ある家具メーカー様の開発案件においてMoldAdviserで流動解
 析を行ったところ、かなり現実に近い結果を得ることができました。
 Moldflowは製品設計や金型設計上の考察点をビジュアルに見ることが可能で
 す。プラスチック原料販売という立場にある我々としても、製品設計や金型
 設計上の問題点を、事前にお客様に理解していただけるということは重要な
 ことですから。しかしその反面、解析結果をどのように評価するのか、とい
 う難しい点もあります。

構造計画: そのご意見はよくあります。 一般的に流れやウェルドなどを確
 認するのみに使われているケースが多いのですが、実際はバランス、ヒケ、
 バリ、まわりこみ、ためらいなどの現象も評価できます。反りについてはい
 か がですか?
深田様: ええ、特に反りのご相談は多く、Moldflowを始めとした解析システ
 ムに加え、独自のノウハウで対応しています。解析精度についてもお客様か
 らご評価を頂いております。

構造計画: なるほどMMAでは反り解析はたしかにできませんが、ハイエンド解
 析でも反りの表示までで、結局反らないように対処するのはどちらも同じで
 すからそういったノウハウはかなり重要になりますね。最後になりましたが、
 最近の業界での動向や御社のお考えをお聞かせいただければと思います。
深田様: 日本のエンプラ業界の動向としても、やはり中国を中心としたアジ
 アでの製造拠点の強化があげられます。デュポン社でも同様に、中国におけ
 る製造拠点の強化を進めています。あとは、環境問題に関するお客様からの
 お問合せが多くなっているのも最近の特色でしょうか。ノンハロの難燃グレ
 ードや、日本の「グリーン購入法」に対応可能なリサイクルグレード等への
 ご要望があります。これらについては、製品開発を含め対応中です。

構造計画: 今回はありがとうございました。

なお今回の対談はHTML形式でも近日公開いたします。
アドレスは http://www3.kke.co.jp/sbd/mpa/dupont/ です。

               [ 2003.03.27 from S.Maeda ]

... 達人に聴く .................................................................................

● コマツ 小方 康弘 様 Vol.3「技術検討書と解析依頼書」

小方さんが解析を担当するようになった10数年前、設計部門に解析を担当する
部署は無く、設計者が必要な時にFEMを実施するという体制だったそうで、こ
の体制の問題点は、

・開発時に解析を担当した設計者は、開発の数ヶ月後に実施される実測テスト
の時には別の開発を担当している場合が多く、このため解析と実測の照合例が
少なく、精度に関する検証データが少ない。

・開発のたびにFEMを実施する担当者が変わるため、過去に行われた解析モ
デル作成のノウハウが残っておらず、毎回、どの様にモデル化するかを考えな
がら解析を実施していたため、解析結果のバラツキも多く、かつ解析に多くの
時間がかかった。

という"精度"と"速さ"の2点だったそうです。この2点に対して小方さん
が実施した改善内容は設計内に解析担当者(小方さん)を決め、

・解析を実施した場合は、解析結果に設計的検討を加えた「技術検討書」を残
す。また、その後に実施される実測との照合も必ず実施し、解析と実測が合わ
なかった場合は、初めの解析方法の何が悪かったかの再検討も実施する。

・新しい解析の場合は、作成した解析モデルのノウハウもこの技術検討書に添
付して残し、次に解析する時に、より精度良く・より速く解析出来るように改
善を加えていく。

ということだったそうです。
そして、この「技術検討書」の右上の小さなサイン枠には解析担当者の小方さ
んだけでなく、設計担当者、その上司、さらには設計部の責任者の確認印が押
されています。「このサインは解析・検討に関係した全員が検討結果を確認し
納得しているという"しるし"です。検討した結果に問題があればサインをし
た全員に責任があるわけで、解析者・設計者ともに真剣勝負です。この真剣勝
負の積み重ねが設計部門と解析部門の信頼関係を作る大きな基盤になっていま
す。」と小方さんは評していました。

実際にお見せいただいた検討書は、分厚いファイル十数冊分もあり、10数年
間で300件以上1000枚近い枚数があるそうで、このファイルに綴じられた1件1
件の検討に対して真摯に取り組んだ結果、設計との信頼関係がゆるぎないもの
になったことが納得出来ました。

また、設計者が解析担当者に解析を依頼する時には、
・どのような解析をしたいか(応力・変位・座屈・その他・・)
・どのような条件で検討するのか(拘束条件・荷重条件)
・解析結果に対する判定条件は何か(応力**Kg/mm^2以下、変位++mm以下・・)

を示した「解析依頼書」を必ず設計者自身に書いてもらい、解析を始める前に、
この「解析依頼書」を元に、設計者と十分に話し合いを持つそうです。また、
最初の解析結果を出すまでの時間と予想される精度も事前に設計者に知らせて
解析を進めているそうです。

小方さんは当初より「設計の依頼後、3日で結果を出す」を目標に解析を実施
して来たそうですが、ノウハウの蓄積・ソフトの改善・計算機能力のアップ、
そして数年前から始まった3D化により、現在は目標の3日で結果が出せるケー
スが増えてきているそうです。
               [ 2003.03.27 from E.Kawamura ]

... 構造解析よもやま話 NO.48 ............................................................

●キーワード:数値計算(3) バンド幅の縮小
同じモデルでも節点番号の付番をうまくすると、バンド幅を小さくすることが
可能です。演算回数が減って、計算時間の短縮効果があります。
 http://www3.kke.co.jp/msc_kozocae/KOZOCAE48_536.pdf

               [ 2003.03.27 from MSC技術室 K.M ]

... イベント情報 ........................................................................
●MSC.visualNastran for Wondows初心者ユーザー向けセミナー●東京4月3日
大阪4月10日
http://www3.kke.co.jp/msc_kozocae/mscseminar.txt

●熱対策技術展●4月16日(水)~18日(金)
http://www.jma.or.jp/tf/

●EFD. Lab, COSMOSFLOWORKS入門セミナー●
http://www.fluid.co.jp/docs/seminor_diary.htm

●機構解析ツール・無料体験セミナー●
http://www.imao.co.jp/imc/training-curr.html#cae-t

               [ 2003.03.27 from E.Kawamura ]

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●編集後記
先日はじめて駒沢公園へ行きました。親子で乗れる自転車のような乗り物のサ
イクリングコースや子供用の自転車広場があり、無料でレンタルできるので子
供が沢山居ました。公園を一周するジョギング、サイクリングコースは大人や
犬の散歩道になっています。桜も蕾がついて枝の周りが淡い桃色できれいでし
た。
                [ 2003.03.27 from F.Kawasaki ]

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 発行責任者:角家強志 編集担当:河崎ふみ
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