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メールマガジンバックナンバー Vol.74
「S.B.D. MAIL MAGAZINE」

SBDが毎週木曜日に無料で発行する、「SBDメールマガジン」の過去送信分のバックナンバーです。

S.B.D. MAIL MAGAZINE 2003-03-20<Thu> [Vol.74]

 ┃S.B.D. MAIL MAGAZINE  2003-3-20[Vol.74]
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 ┃KOZO KEIKAKU ENGINEERING Inc.  http://www.kke.co.jp/sbd

◇◆業界あれこれ
 新製品情報●「CircuitWorks V5.0」を出荷

◇◆技術探訪
 構造解析●第5回 振動解析(動的応答解析)とは
 機構解析●機構解析の種類
 熱流体●圧縮性
 プラスチック●Moldflow ユーザー様の声「デュポン株式会社」様

◇◆達人に聴く
  ●コマツ 小方 康弘 様

◇◆構造解析よもやま話 NO.47
  ●キーワード:数値計算(2) バンド法

◇◆イベント情報
  ●MSC.visualNastran for Wondows初心者ユーザー向けセミナー 他

...業界あれこれ....................................................................................

新製品情報●SolidWorks向けPCB設計支援ツール「CircuitWorks V5.0」を出荷
3月14日付の日経DENでも報じられましたが、SolidWorks上のPCB設計支援ツー
ルの「CircuitWorks」の新バージョン「V5.0」の日本語版の出荷が開始されま
した。

CircuitWorksは、SolidWorksのアドオンソフトウェアで、これをSolidWorksに
組み込むと、2次元のPCB設計用CADから書き出したIDF(Intermediate Data
Format)のファイルから、プリント基板の3次元モデルを自動生成され、電子
部品の干渉チェックや筐体の3次元設計を行うことが出来ます。

今回のバージョンアップは、IDFファイルコマンドの完全サポートや、IDFエク
スポート機能の充実、また、グラフィックオプションの機能追加などで、一層
使いやすくなりました。

「CircuitWorks V5.0」は、4月16日(水)から18日(木)まで幕張メッセで開催
される"熱対策技術展"で出展する予定です。是非会場でお試しください。
詳細情報はこちら→http://www3.kke.co.jp/sbd/event/2003/news/ccw5pr.htm

               [ 2003.03.20 from T.Sumiya ]

... 技術探訪 ....................................................................................

構造解析●第5回 振動解析(動的応答解析)とは
前回は、振動解析(固有値解析)では実際の変形量は求められないという話を
しました。では実際の振動変形量や発生応力値はどのように求めればいいので
しょうか。

その手法はいくつかありますが、大きく分けてモード合成法と直接積分法があ
ります。ここでは具体的な内容については述べませんが、これらの方法を使え
ば、時間的に変化する外乱や周期的に変化する具体的な外乱に対して、実際に
どのくらい変形し応力が発生するかが分かります。代表的な事例は地震による
構造物の応答解析や振動体(回転体)の振動応答解析です。

ここで、具体的な応答値を求めようとすると1つ問題があります。外力は与え
るとしても減衰効果をどう見積もるかです。実際の現象を見ても分かるように
いつまでも振動しているものはなく、外力がなくなればいつかは止まります。

応答値を求めようとするとこの減衰力が影響してきますので、何とか計算に含
める必要があります。このときに減衰タイプとしては、空気や流体からの抵抗
として働く粘性減衰力と、構造体内部の変形摩擦熱による構造減衰力がありま
す。残念ながらこれらの減衰量を正確に評価して計算に取り込むことは非常に
困難です。

通常、減衰係数などの値として近似的に取り入れることになります。従って、
動的応答値を設計に使う際には、減衰値を厳しい側(小さい側)に評価する
ことになります。
               [ 2003.03.20 from N.Sahashi ]

機構解析●機構解析の種類
今週は機構解析の種類についてご紹介します。機構解析の解析手法は、アセン
ブリ解析(組み立て解析)、キネマティクス解析(機構学的解析)、スタティ
ック解析(釣り合い解析)、ダイナミクス解析の4種類となります。
以下に概要を説明します。

(1)アセンブリ解析(組み立て解析)
下記の解析の前に機構ソフト側でパーツの結合条件(ジョイント)に矛盾がな
いかどうかをチェックします。

(2)キネマティクス解析(機構学的解析)
リンク機構の動作範囲の確認、パーツの動的干渉チェックをします。また強制
運動させたときに必要な駆動力を知ることが出来ます。

(3)スタティック解析(釣り合い解析)
機構システムの速度、加速度をゼロに設定し、システム内の内力、外力が全て
釣り合う状態を算出します。

(4)ダイナミクス解析(動解析)
機構システムの速度、加速度、質量、外力などを考慮して計算します。通常我
々が目にする実現象は時間によって動きや反力が変化するダイナミクス解析です。

次回はそれぞれの特徴を詳細にご説明します。

               [ 2003.03.20 from K.Taguchi ]

熱流体●圧縮性
圧縮性とは、ものの周りに力を加えたときに体積が変化する性質を言います。
この性質は、気体、液体だけでなく固体にもありますが、特に気体は圧縮性が
大きい性質があります。

空気は、水の10,000倍圧縮性が大きいです。つまり小さな力で大きな体
積変化を起こすということです。圧縮性の説明をするのによく注射器のお話を
します。先を閉じた注射器に空気を入れてピストンを押したり引いたりしてみ
ると、ピストンを少し動かすことができます。空気の代わりに水をいれると、
ほとんど動かすことができません。

圧縮性が流れの場に与える影響が顕著になるのが、音速の30%以上といわれ
ています。空気の音速はだいたい340m/s(1200km/h)ですので、およそ360km/h
を超える流速の場合、圧縮性を考慮する必要がでてきます。FLOWORKSおよび
EFD.Labでは、デフォルトでは、圧縮性を考慮しません。気体の場合は、オプ
ションで圧縮性を考慮することができます。液体については、圧縮性を考慮す
ることができません。(液体では、考慮する必要がないためです。)

本コーナーの参考書:「パソコンで見る流れの科学 数値流体力学入門」 矢
川元基(やがわげんき)編著 講談社発行

               [ 2003.03.20 from Y.Iijima ]

プラスチック●Moldflow ユーザー様の声
今回も前回に引き続き「デュポン株式会社」様にお聞きします。

2.中国市場について
構造計画:中国市場についてはいかがでしょうか?
深田様:前回述べたように日本の市場がほぼ横バイまたは微増程度という原因
 は、今や世界の工場と言われる中国への生産シフトにあると考えています。
 日本企業の中国への生産シフトは今後更に活発になると思われます。デュポ
 ン社では香港、上海や北京に営業拠点を、また深センに工場、技術サービス
 拠点を置き対応しています。

構造計画:弊社のユーザー様でも中国とやりとりしたり現地でMPAを導入して
 作業させたいといった相談が増えています。御社の中国へのアクセスはどう
 ですか?
深田様:デュポン社では日本のお客様が海外進出する場合は、現地のデュポン
 社と共同して日本のデュポン(株)も営業支援や技術支援等を行います。

構造計画:なるほど中国で量産させるのであってもデュポン社全社にとっては
 大きなマーケットということですね。ところでお客様の特徴で何かございま
 すか?
深田様:お客様は、コンシューマー製品、電気・電子製品、自動車関係と多岐
 にわたります。これまでは、日本で開発されたものが単純に中国で量産化さ
 れるといったケースが主でしたが、最近では開発の一部、又は全てを現地で
 手がけるといったケースが増えてきています。今後は、現在機能を拡充して
 いる深センの研究所において、これらの開発支援を行っていくことになります。

次回はいよいよ最終回です。Moldflowを導入した効果や業界動向をお聞きします。
               [ 2003.03.20 from S.Maeda ]

... 達人に聴く .................................................................................

●コマツ 小方 康弘 様 Vol.2 「解析者は設計に信頼されていない?」

ユーザー様からよく「解析と実験の結果が一致しない」との声を聞きます。皆
さんはどうお考えですか。

「実験結果と解析結果が違った場合、私なら、まず自分の解析に問題が無かっ
たか十分に調べた上で、それでも解析上の問題は無いと思える時は、どのよう
な条件で実験を行ったか、実際にこの目で確かめに行きます。」とは小方さん
の言葉で、現に設計段階での条件とは違った条件で試作のテストがされている
場合もあり、改めて実際のテスト条件で解析をすると、CAEと実験で全く同じ
結果が出たということもしばしばあったそうです。

「解析の担当者は設計に信頼されていないと言われる場合がありますが、それ
は自分の仕事、つまり解析者自身が解析を信じていない場合ではないでしょう
か。自分自身が自分の実施した解析を信じていなくて、どうして設計に信じて
もらうことができるでしょう。」

小方さんがはじめて解析したローダーのフレームで実際のテストをしたところ、
圧縮荷重に耐え切れず座屈現象が起きてしまった事があるそうです。その時、
設計の責任者は設計担当者を叱責しましたが、解析を担当した小方さんには何
のおとがめもありませんでした。それはやはり"信用"されているかどうかの
差で、「FEMなんて、こんなものを信用するから失敗するのだ」と設計担当者
は言われていました。

しかしそこでくじけるような小方さんではありません。この問題の原因は、
(設計者も解析者も)設計検討段階でこの部位の板厚を薄くしたことで、
 座屈の危険が無いか検討する必要があると予測出来なかった
そのため座屈の検討を行わなかったことでしたが、問題が発生してすぐに座屈
の解析に取り組み、2週間ほどでなぜ座屈が起きたのかというメカニズムと、そ
れを回避するためには設計上でどういう修正を加えればよいかの対策案を出し
ました。

そして、さらに、"板厚を薄くした場合は座屈の危険が無いか検討を実施する
事"という「設計注意表」を作成し、問題の再発防止をしたそうです。短い時
間で対策案を出し、設計に反映させることでこの製品を納期に間に合わせ、か
つ、問題の再発防止策を立てました。

この様な対応を10数年実施してきた事により、「少なくとも私の設計部門で
FEM(CAE)を信じない人はいないでしょう」という今の状況になったそうです。

来週は、信用する人の少なかったCAEをそこまで変えた経緯をもう少し細かく
ご紹介しましょう。
               [ 2003.03.20 from E.Kawamura ]

... 構造解析よもやま話 NO.47 .........................................................

●キーワード:数値計算(2) バンド法
フルマトリクスを(1)の方法で解くのは、コンピュータのメモリの制約や計算
時間からも不利です。ご興味のある方は、以下をご覧ください。
 http://www3.kke.co.jp/msc_kozocae/KOZOCAE47_236.pdf

               [ 2003.03.20 from MSC技術室 K.M ]

... イベント情報 ........................................................................

●バルブ業界向け流体解析インターネットセミナー●3月25日・26日
http://www3.kke.co.jp/sbd/event/vseminar/index.htm

●MSC.visualNastran for Wondows初心者ユーザー向けセミナー●東京4月3日 
大阪4月10日
http://www3.kke.co.jp/msc_kozocae/mscseminar.txt

●熱対策技術展●4月16日(水)~18日(金)
http://www.jma.or.jp/tf/

●EFD. Lab, COSMOSFLOWORKS入門セミナー●3月18日(火)
http://www.fluid.co.jp/docs/seminor_diary.htm

●機構解析ツール・無料体験セミナー●
http://www.imao.co.jp/imc/training-curr.html#cae-t

               [ 2003.03.20 from E.Kawamura ]

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●編集後記
朝のニュースでまだ多くの国がアメリカのイラク攻撃に反対していることを知
り、なんとか食い止めてくれるのではと期待をつないでいた矢先に攻撃が始ま
りとても残念です。始まってしまった以上は、犠牲者を最小限に抑え期間も最
短で終わらせて欲しいと思います。
                [ 2003.03.20 from F.Kawasaki ]

◇◆このメールマガジンについて◇◆
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 発行責任者:角家強志 編集担当:河崎ふみ
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